1968年に日本で初めてノーベル文学賞を受賞した川端康成(1899-1972)
康成は初恋の女性を追って3度岐阜へ訪れています。
短編小説「篝火」「非常」「新睛」「南方の火」には岐阜市についての記述があります。
「川端康成初恋小説集」に掲載されていたので読んでみました。
小説に出てくる昆虫博物館は現在も岐阜公園にあります。
路面電車は廃線。
柳ケ瀬の菊人形がどこのことかは不明。
「篝火」の中の長良橋の近くにある旅館の2階から鵜飼を眺める場面の描写が綺麗でした。
篝火は早瀬を私達の心の灯を急ぐように近づいて、もう黒い船の形が見え始める、焔のゆらめきが見え始める、鵜匠が、中鵜使いが、そして舟夫が見える。楫で舷を叩き声を励ます舟夫が聞える。松明の燃えさかる音が聞える。舟は瀬に従って私達の宿の川岸に流れ寄って来る。
(中略)
そして、私は篝火をあかあかと抱いている。焔の映ったみち子の顔をちらちら見ている。こんなに美しい顔はみち子の一生に二度とあるまい。
小説に出てくる宿がホテルパーク。
川端康成ゆかりの宿。
小説を読まれた方は近隣を観光し2階から鵜飼を眺めてみては。

長良橋の南側には川端康成文学碑があります。

「篝火の像」
長年何か像が立っているという認識はありました。
川端康成と岐阜市の関わりを知ったのはつい最近。
小説の「篝火」の世界を再現。

川端康成と伊藤初代(小説ではみち子)
康成が初代を追って岐阜を訪れたのは1921年(大正10年)
この時初代は15歳。
康成は現在の東京大学の学生で22歳。
結婚の約束をするも結ばれず。
岐阜での結婚の約束から破局にいたるまでの体験は、その後の川端文学に大きな影響を与えたそうです。
他の小説も読んでみたい。

立派な石碑。

康成と初代のことが紹介されてました。
康成ファンの方、岐阜市に巡礼されてみては。
