篠田桃紅最後の本『これでおしまい』関市に『篠田桃紅美術空間』あります。

 

 篠田桃紅さんの『これでおしまい』を読みました。

2021年(令和3年)3月1日に逝去。

107歳まで美術家。

自分も死ぬまでブログを書き続けていきたい。

最後の本ということで、桃紅さんのメッセージが深く刺さりました。

大正、昭和、平成、令和と4つの時代を生きた桃紅さん。

本を読んでると、日本に初めて自転車が輸入された時、父・頼治郎が岐阜市の芥見から買いに行き、自転車を見にくる人が絶えなかった話や、帝国ホテルの正面玄関で芥川龍之介を見た話などが掲載されてました。

当時の暮らしや文化を想像できました。

桃紅さんの作品は墨で描かれた線だけで画面を構成するのが特徴。

墨での表現について次のことばがありました。

限られた道具で世の森羅万象を描くなんてことは不可能よ。なまじ色で具体的に表現するより、墨の濃淡だけで想像させるほうがよっぽどいい。人々の想像力のほうがずっと優れている。

余白の白は、墨に対立するということがない。

ただ無為の深まりを示すばかり。

深い。

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関市役所の7階に『篠田桃紅美術空間』があります。
桃紅さんの作品を年間を通じて鑑賞できる貴重な美術空間。

7月10日から9月26日までは企画展「ようこそ!桃紅さんのせかいへ11」が開催中。

今回展示されている作品にはタイトルがついていません。

作品に言葉で解説をつけることを邪道と語る桃紅さん。

抽象表現の作品なので、具体的に何かが描かれているわけではありません。

作品自体が放つエネルギーなどをそれぞれに感じてみましょう。

【休館日】月曜

【開館時間】午前9時から午後4時30分

【観覧料】一般400円 高校生以下 無料