岐阜で唯一の新幹線駅「岐阜羽島駅」

 

地域批評シリーズ51 これでいいのか岐阜県
 

 「これでいいのか岐阜県」読んでみました。

昔の広域合併騒動などの歴史など、詳しく書かれてて勉強になりました。

岐阜に住んでいる方が読めば、より岐阜を楽しめる1冊です。

その中で岐阜羽島駅に関する記述を一部引用します。

岐阜羽島駅を出ると駅前ロータリーを挟んで銅像が立っている。羽島市民には常識だが、新幹線駅設置のキーになった人物、大野伴睦とその夫人の像である。1959年、東海道新幹線の通過が決定していた岐阜県内に急遽、新駅が造られることになった。その候補地になったのが羽島だった。羽島が浮上した背景には、当時自民党の副総裁だった地元政治家、大野伴睦の強力な運動があり、羽島の市議会議員は総出で上京し、大野に感謝の意を伝えたという。

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実際に岐阜羽島駅の北口に行ってみると、確かに銅像が立ってました。

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大野伴睦夫妻の銅像。

葉巻を片手に指さす先にあるのは岐阜羽島駅。

巷では、大物政治家・大野伴睦が力に物を言わせて誘致した“政治駅”と言われてますが、実際の事情は違うようです。

 JR東海の初代社長で現相談役の須田寛氏の著書「東海道新幹線Ⅱ」の中に、東海道新幹線開業期の駅設置の考え方が書かれてました。

岐阜羽島については冬期の関ヶ原付近の積雪に備えて名古屋、米原の中間に除雪車両の基地、除雪列車(機械)の折返し設備が必要であり、たまたま岐阜県下にも一駅を設ける要請があってそこに併設したので、在来線と離れた駅とならざるを得なかったのです。

ここに答えが書かれてます。

決して政治駅ではありません。

東海道新幹線の年表を見ると、1965年(昭和40年)1月10日に、岐阜羽島〜米原間で初めて除雪車が運転してます。

除雪対策で田んぼが広がるちょうど良い場所が羽島だったのです。

岐阜市寄りのルートを要望する欲深い財政界を説得したのが大野伴睦。

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大野伴睦(1890-1964)
岐阜県山県市(旧谷合村)出身。

ウィキペディアに書かれている情報によると「猿は木から落ちても猿だが、代議士は選挙に落ちればただの人だ」等の名言を残す。

没後、従二位勲一等旭日桐花大綬章。

まさに“岐阜県が生んだ一大偉人”

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1964年(昭和39年)10月に岐阜羽島駅が開業。

大野伴睦は同じ年の5月に逝去。

新駅を見ることができませんでした。

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ホームで見る流線形の新幹線かっこいいです。

感染症の世界的流行の影響もあるのか乗客はまばら。

自分が普段新幹線に乗る時は、JR岐阜駅から名古屋駅まで行って「のぞみ」に乗車することが多いです。

岐阜羽島駅に来たのは久しぶり。

中学生時代の修学旅行で広島へ行った以来かも。

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ドクターイエローも停車せずに通過。

一瞬で過ぎ去っていきました。

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岐阜羽島駅の駅名標。

ギャレリアインターナショナルさんから、岐阜羽島駅の駅名標がパッケージされたマスクが発売されました。

JR東海公認商品。

他には、東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪がある中で、まさかの岐阜羽島。

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岐阜羽島にスポットライトが当たるのがうれしくて購入しました。

駅の近隣にあるコインパーキングも安いです。

1日停めっぱなしでも300円から500円。

岐阜県で唯一新幹線の駅があり、名神高速のインターチェンジもある羽島市。

2015年にはコストコもオープンしました。 

今後の発展が期待されます。