岐阜県美術館で9月30日から始まった「開館40周年記念 前田青邨展」に行ってきました。
前田青邨(まえだそいそん)1885-1977
青邨は岐阜県中津川市出身の日本画家。
美術館の入り口に見えるのが青邨の代表作『洞窟の頼朝』(1929年)
国の重要文化財。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」をご覧になった方はよくご存じであろう場面。
源頼朝が平家討伐に挙兵するも「石橋山の戦い」で敗退。
敵から逃れ洞窟に潜みます。
平家方の梶原景時に見つかるも何かを感じた景時は静かに去って行きました。
もしあの時、景時が頼朝の発見を周りに伝えていたら、たちまち敵に囲まれ頼朝は討たれ鎌倉殿になることはなかったでしょう。
展示室で実際に作品の前に立ち、景時に睨まれた時の緊迫感を思い出しました。
源平の合戦後、景時は頼朝に重用されます。
景時は現在の本巣市の山口城の城主でもあり、岐阜市北部の中濃用水を開削したとも伝えられます。
「頼朝の洞窟」が描かれた翌1930年、大垣市出身の日本画家・守屋多々志が青邨を師事。
他にも「囚われたる重衡」「宇治川の先陣争い」など源平を題材にした作品が展示されてました。
多くの画家が描く鵜飼。
青邨が描く総がらみも味わい深い作品でした。
日本画が好きな方、大河ドラマを見ている方におすすめの展覧会。
会期は11月13日まで。
【開館時間】10時から18時
【入館料】一般 1300円 大学生 1000円 高校生以下 無料
【休館日】月曜