岐阜県各務原市にある「成田山貞照寺」へ参拝してきました。
“日本の女優第1号”川上貞奴(1871-1946)が1933年(昭和8年)に創建。
成田山新勝寺(千葉県成田市)のご本尊不動明王を厚く信仰しており、新勝寺の諸堂伽藍を模して建立されました。
貞奴のお墓もあります。
仁王門には、貞照寺を守る阿形・吽形。
諸芸上達・芸能の寺。
芸能の道を歩まれている方、歩みたい方はぜひご参拝を。
明治時代は女性の役も男性が演じてました。
女性が演劇の舞台に上がるのはタブーだった時代。
現代でも歌舞伎の世界では女性の役者はいません。
川上音二郎と出会い、貞奴は日本で初めて女優としての道を歩み始めました。
1908年(明治41年)には帝国女優養成所を開設。
森律子、村田喜久子、藤田房子、河村菊枝らを養成。
現在、日本のタレント名鑑には1万人以上のタレントが登録されているという。
プロの女優さんだけも相当な数。
女性が演劇界に進出する道を拓いた貞奴の功績は大きい。
本堂。
1985年(昭和60年)のNHK大河ドラマ「春の波濤」で貞奴の役を演じた松坂慶子さんを始め多くの芸能人が参拝されています。
本堂の周囲には、8面の堂羽目板。
貞奴が生涯において不動尊信仰によって救われたとされる霊験記の彫刻が施されてます。
写真は木曽川で水力発電事業を行っていた福沢桃介のために念願を込める場面。
名古屋の二葉御殿で桃介と暮らしていた貞奴。
桃介に対する思いの強さが伝わってきました。
貞奴に興味のある方は名古屋の二葉館もおすすめ。
国登録有形文化財の鐘楼堂があった場所。
2月27日に起きた原因不明の火災により消失してしまいました。
現在は台座を残すのみ。
いつの日か再建されることを願います。
貞奴は桃介が電力事業を手がけた木曽川のほとりに「萬松園」を作りました。
現在は「迎賓館サクラヒルズ川上別荘」として結婚式場のようです。
ご予定のある方はいかが。
サクラヒルズのホームページを見たら、予約制で萬松園の見学会が開催されているようです。
【開堂時間】午前9時から午後3時
駐車場有り。
JR鵜沼駅から徒歩25分。