7月31日は岐阜高島屋の閉店でした。
1977年(昭和52年)9月23日に開店。
開店当時の新聞を読むと“火花を散らす流通戦争”の見出し。
高島屋の開店に合わせ、近隣にある近鉄百貨店、新岐阜百貨店、ダイエー、ジャスコは改装工事を行なったという。
5年前に大垣市のヤナゲンの閉店も見てきました。
街から百貨店がなくなるのはこんなに寂しいものなのかと。
岐阜県で残る百貨店は高島屋のみ。
もし高島屋が閉店したら岐阜も終わりだなと、当時は軽い気持ちで考えていました。
その日がこんなに早く訪れてしまうとは。
「映画とショッピング」
自分が10代の頃は、映画は柳ヶ瀬に来ないと見られませんでした。
バックトウザフューチャー、ターミネーターなどの作品は柳ヶ瀬で鑑賞。
映画を見る前に高島屋のレストランや柳ヶ瀬の飲食店で食事をするのが定番の流れ。
今は近隣に映画館のある大型ショッピングセンターが乱立。
モレラ、カラフルタウン、マーゴ、各務原イオンとよりどりみどり。
最新作はモレラで見ることが多くなりました。
柳ヶ瀬で見るのはマイナーな作品かレトロな作品のみ。
高島屋の前には多くのお客さん。
閉店の午後7時を過ぎても店内からお客さんが続々と退出。
なんだかんだ言って、高島屋の存在は大きい。
最期の姿を記録に残そうと多くの方が撮影をされてました。
午後7時半頃から閉店セレモニー。
まずはそれぞれの売り場の従業員さんの挨拶。
その後に岐阜高島屋の橋本逸郎社長の挨拶がありました。
セレモニー直前に報道のカメラが並んでしまったため、橋本社長の姿は映せず。
挨拶の音声とセレモニー会場の雰囲気だけでも伝われば。
とうとう岐阜高島屋のシャッターが下りる時が。
この時に流れた曲は「La Vie En Rose」(バラ色の人生)
高島屋らしいお洒落な演出でした。
47年間、岐阜高島屋に訪れたお客さんの心の中にバラの花が咲き続けることでしょう。
アーケードに掲げられた店員似顔絵フラッグ。
フラッグの真ん中に描かれているのは挨拶した橋本社長かな。
従業員のみなさま、47年間ありがとうございました。
閉店の余韻に浸る間もなく、店舗の撤収作業が始まりました。
無印良品が入っている建物の高島屋のロゴを外す作業。
無印良品はこの場所に残ってくれることに。
恵那川上屋もこちら移転。
9月1日にリニューアルオープン予定。
本当にありがたい。
恵那まで行かなくても栗きんとんを柳ヶ瀬で買うことができます。
また栗おこわも食べたい。
無印良品の辛くないカレーも食べてみたい。
山形県、徳島県、島根県に次いで百貨店がなくなった岐阜県。
街としてのステータスは落ちます。
この現実をまず受け止めなければなりません。
百貨店に頼らない街づくりが成功するのか、没落していくのか正直分かりません。
自分は柳ヶ瀬及び周辺のお店や景色が好きなので引き続き通い続けます。
今後5年10年50年の柳ヶ瀬がどうなっていくのか。
この目で見ていきたい。