羽島市の『真福寺』は、名古屋の大須観音のルーツ。

愛知県名古屋市大須にある大須観音。

岐阜の方なら一度は参拝されたことがあるでしょう。

大須と言えば、名古屋有数の繁華街。

多くの飲食店、パソコンのお店などが並びます。

メイドカフェ発祥の地でもあります。

ところで、名古屋の大須のルーツは岐阜県羽島市桑原町大須にある「真福寺(大須観音)」であることをご存知でしょうか?

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羽島市の真福寺に参拝してきました。

正式名称は「北野山宝生院真福寺」

真言宗の寺院。

名古屋と比べるとひっそりとしてます。

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1240年代にこの地に「中島観音堂」が建立されたのが起源。

平成6年に刊行された『桑原町誌』によると、かつては僧院が15も立ち並び、堂々とした堂塔伽藍を構え、寺領1万石、末寺を355ケ寺を擁していたそうです。

聖観音像は弘法大師が天照大神のお告げを受けて彫られ、「古事記」「弘法大師伝」などの貴重な文献を所有。

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この地は木曽川と長良川に挟まれ、川の氾濫が多い地域。

真福寺は何度も水害に遭い建て直されました。

 

徳川家康は1606年(慶長11年)に真福寺を参拝。

読書家だった家康は、貴重な古文書が水難の危機に隣り合わせである真福寺に所蔵されていることを知り、1612年(慶長17年)に古文書を宝生院ごと名古屋の現在の場所に移します。

 

『桑原町誌』によると、羽島を離れる時に観音様が「私は桑原の大須と別れるのはさみしい。私がこれから行く名古屋の地も、大須という地名に名付けてほしい」とおっしゃったそうです。

 

久しぶりに名古屋の大須観音にも参拝したいです。

観音様も岐阜からの参拝に喜んでくれそう。